香港2005.02.24~26
1.ビクトリアピーク行きケーブルカー乗場前 (動画)2/24 22:30
大きな看板は劇場でやっていたスカーレット・オハラ(風と共に去りぬ)だ。
①トラムは100年前から香港を走っている乗り物だ。必ず停留所に止まり、均一運賃なので旅行者は安心だ。運賃は2香港ドル(30円)。バスや地下鉄より安い。後ろから乗って、前から降りるときに運転手横の料金箱に運賃を投げ入れる。
レールが2系統に分かれる分岐点がある。レールには切替ポイントは無いのでどうして車輪が曲がれるのか、Uの字型で架線を包み込むようにしているパンタグラフが、Yの字型をしている架線をどうして選べるのか?。じっくり見たけど分からなかった。
(2008.11中旬に確認した。架線にも線路にも切替ポイントがあり、カチット一瞬でルートが変わる。電車のウィンカーと連動しているようだ。線路上のポイントは隙間がほとんど無く、一見しただけでは存在が分からない。架線のポイントはそのようなものがあるかもしれないとの発想が無く、2005年には調べなかった。日本のトロリーコンタクター)
レール交換は数十秒毎に電車が行き交う中、人海戦術で昼間行う。
トラムの車両は1台車の4輪だ。台車は車両中央についているので、車体の前後部は上下振動が激しくなる構造だ。
日本では、トラムと同じ単両運転の都電は一両に2台車の8輪で車両の前と後部に台車が付いている。2両連結の江ノ電は2両に3台車で車両と車両の間に1台車が入る。
2.トラムの2階から(1)(動画) 2/25 23:00
②香港や台湾で漢字を見た感想だが、漢字は文明であり、一国で勝手に変えて行く現状は残念だ。中国や台湾と統一を折衝したほうが良い。というより1500年前から行ってきた統一を推進しないのは、近世は行政だかの誰かがサボっているのか?もちろん熟語も含めて統一だ。化学や哲学的な言葉は、明治時代に西周(にし あまね)などが造った漢字熟語が、中国でも多く使われているのは、広く承知されていることだ。明治時代の日清戦争前に日本と清の両国は、同文同種で文物制度の源は全て同じだとして、利害を超えた関係を説いた政治家が大勢いた。
今もその時期だとして、発言する政治家は尊敬されるのに‥。
3.トラムの2階から(2)(動画)
③香港で目立つ銀行のHSBC(2の動画にもトラムの駅広告として出てくる銀行としてシティに次いで株式評価額世界2位)は香港・上海バンクの頭文字だそうだ。本店は英国にある。ここの投資信託の運用成績は良いと判断し、1月にインドの投信を買った。それ以来、同様の投信を持つUFJ系や日興系と運用成績を比べている。今のところダントツのNO1の成績だ。なお、HSBCは2005.09の日経によると日本で一番古い銀行だ。薩長同盟の年の慶応2年(1866)に日本支店を作り、以来戦時中以外は活動を続けている。日本の国立銀行が出来たのが明治5年(1872)。日本銀行は1882年設立だ。
④「食は香港にあり」といわれるだけあって食事は美味しい。特に邸永漢ご推薦の「翠園酒家」は良い。ここのお薦めは「魚の揚げ物」。掛けてあるあんかけが柑橘系の味で美味しい。九龍側スターフェリー乗り場前のスターハウスビル4階にある。
ガイドブックで紹介の店よりも邸永漢著の文庫本「旅は電卓と2人連れ」の中に紹介の店が正しいようだ。邸永漢も「日本人が指定する店は不味くて高い店が多い。日本人と食事をするときはこちらが店を指定する」なんて書いてある。ガイドブックなんて結局は本屋さんと地元の業者が協力して作るもの。うそは無いと思うが、誇大表現は普通のことだ。
⑤香港は、階級が硬直している社会なのだろう。香港で刺青をした若者を多く見た。3000年以上前から中国では奴隷や刑罰として罪人へ刺青を与えていた。刺青は、最下の階級である奴隷や罪人が社会的に這い上がることを出来なくする目的のものだ。今の香港の彼らは這い上がることを諦めた人たちなのだろうか。
歴史記録が残っているこの3000年間で、刺青をして世に出た人は、孫繽くらいなものだ。兵法の孫子である。彼は、ライバルに才能を妬まれてウソの密告で両足を切断され、顔に刺青をされた。しかし彼の戦法は正しく、また国の経営までに及んだ。秦は孫子の兵法から「国家百年の計」を立案した。それは貧しかった秦が、飢饉の国には無償で食料援助を行い、軍事的な助けを請う国があれば助け、例え数百年前の約束事でも守り、相手の理屈に少しでも理があれば譲り、そして秦が飢えたときに援助されなくても恨まず、見返りを求めない徳を国是とすることで、中国の覇者になろうとした政策だ。実際、豊かにならなければ実現は難しいので、国内では、開墾や産業育成に努めた。実際には国是を守る王、守らない王いろいろいたが、基本方針は変わらなかったので、秦は段々豊かにそして強国になった。この政策を続け、100年後に秦の皇帝政によって中国を統一した。
今、自分の選挙区に鉄道を引きたいためや、道路公団の民営化を骨抜きにするため、日本の政治家(*)が「国家100年の計」なんて言っているのを聞くとお粗末さに腹が立つ。現実には国債返還と同じく、現世の自分達は利益を受け、後世へ始末を押し付ける「国家百年の悪」を行っている人達だ。
今、日本国の政治家がやらねばならぬのは、100年後に5000万人になる人口への対応(外人労働者導入や国家の枠組み(アジアは一つの国化)変更)、糖の化学製造(2酸化炭素や廃材や石油、石炭と電気で作る)による食料不足の恒久解消、核融合によるエネルギーの製造(東証一部上場の民間企業の浜松ホトニクス社がレーザ核融合に挑戦しているが、国は知らんぷりだ。お役人や政治家には先にアメリカに開発してもらわないと困ることでもあるのだろうか)、優秀な政治家が世に出ることの出来る政治・選挙体制などが国家百年の計の一つというものだ。
小さくても刺青をした人たちは、日本でも差別を受ける。彼らは、公衆浴場に入れない。子供のプールにも付いていけないなど、一生劣等感を持って生きなければならない。今後の日本人は人生最後の何分の1かは老後施設に入るのが普通の人生になるが、その間、差別されバカにした目を毎日受けることに気づいているのだろうか?
40年後、電車の中の片隅で老残をさらしている彼らは、もう何の形だか分からなくなった色の塊としか見えない刺青があるために、夏でも長袖を着ているのだ。
日中の歴史記録が残っているこの3000年で、自分から刺青をした人で世に出た人は誰もいない。
わざわざ刺青をして自分が「希望を無くした人」「社会の底辺で生きてゆく人」と公言することも無かろう。
愚かな行為(刺青)をして、自分達の所属する貧乏階級(グループ)から出ないと事実上の宣言をしている若者を見ると、なぜか情けなくなる。
北九州の連続殺人教唆事件でも、グループ内から逃避をさせないため主犯の男がメンバーに刺青をした。
雑誌などで、カッコいいなんていう人を見るが、数十万円ぽっちの出費で、カッコよくなるならば世の中の皆がしている。後戻りできない愚かさに気づいているが、強がりを言うことで自分を慰めているとしか聞こえない。
歌手の安室何とかも、刺青のせいで薄汚い感じを発っする。
明治時代以前までは、階級制度があり、貧しい底辺階級の人や賃金の安い仕事の人たちにとって、生活費に比べ高い費用が掛かったので、階級内や仲間内での自己顕示のため、彼らはしていたのだ。
また、魏志倭人伝だか、金印授受の時だかの中国の古文書には日本から来た使者は赤と黒の刺青をしていたと記録さてれいる。野蛮人だの軽蔑の意味で記されている。
現代では①貧乏で(*2)②頭が弱いけど、③自己顕示欲が強い、④自分に自信がない人がするのだろう。(右記のウェブレンの「有閑階級の理論」より)
欧米人でも①②③④は当たっている。ゴルファーのトレビノが腕にバンソコウを貼っていたが、汗で取れるとハート型の刺青があった。彼は貧乏な子供時代を過ごし、劣等感を持って海軍に入った。その時に仲間に薦められて気軽にしてしまったけど後悔していると恥ずかしそうに言っていた。海軍時代のトレビノも②は分からないが、それ外は当たっている。
(*)「これが国家百年の計だ」と言った時に政治家は「どこか自慢げの顔」になった。このHPのインド旅行写真(親娘での草むしり部分の紫文字)で書いているが、赤頭巾を被ったおおかみの心境なのが良く分かり、情けなくなった。自分が可愛いので、最近の国力の低下を招いたのは「自分達の無能さ」という意識は持てないのだ。いつも悪いのは他人なのだろう。
(*2):彼らが株、投資信託、貸家、特許権を持っておらず、数十万円を「これっぽっち」と言えない生活をしている人達であろうことは断言出来る。
⑥シティバンクのキャッシュカードを持って行った。町中(まちじゅう)にシティバンクのキャッシュディスペンサー(ATM)がある。カードを入れると日本国内と変わらないスピードで日本語の案内が出た。残高も円表示だ。しかし換金率は悪い。街中(まちなか)の両替屋では13.3円/H$、シティバンクのカードでは14.2円/H$だった。しかも500H$単位でしか下ろせない。残金は円で教えてくれる。そういえばシティバンクのアジア地区のコンピュータセンターはシンガポールにある。日本国内のコンピュータシステムはパソコンレベルで、クレジットカードの利用データをカード会社と交換する処理しかしていないらしい。
なお、空港にはシティバンクのATMが無く、他社のATMはシティバンクカードが利用できなかった。しかし、外国でATMを利用すると現地通貨で出てくるのはうれしい。(スペイン、メキシコや米国でも使ったが、海外に行く時はHSBCかCITIカードを持っていれば安心だ。提携金融機関も多いのでCITI銀行にこだわらなくて良いのだ。日本だったら郵便局で使える)
⑦香港ではラマダ・カオルーンホテルに宿泊した。エアコンのサーモスタットを最高にしても、空調口から寒風が出てくる。(結局、止めるしかない)お風呂のお湯は体温以下。毛布も予備が無く寒かった。翌日、どこかの日本人旅行者同士がロビーで「お前の部屋はお湯が出たか?」「出たけどぬるかった。」「いや出なかった。」との会話を聞いたので。日本人のお客が泊まる全ての部屋でお湯が出なかったらしい。
ホテルに入った時間が遅く、ホテルに文句をいう気にもならず、しかし、お風呂に入りたいので、ドライヤーを点けて室内温度を暖め(これも10分のタイマーで停止する)、お風呂は湯沸し器で20回くらいお湯を沸かして足した。しかし、部屋に湯沸し器はあるが、コンセントは見当たらず、冷蔵庫のコンセントを外さないと利用できなかった。ホテル側は電気代が高くなるので湯沸し器を利用させない気と見た。
経営者がホテル建設時にお金を掛けないで、全てに標準の2ランク下の基準(多分、バックパッカー向けホテルの基準)で作ったのが見え見えである。おそらく火事対策もしていないに違いない。ここはHISで宿泊購入(1泊8000円程度)した。
noelなど
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